+一筋の光+

2005年9月2日
蝋燭の前
口を窄めて少女が止つてゐる

何を想い描いてゐる
もう消えかけた蝋燭に

部屋には甘い芳香が漂ひ、
夢見がちの者なら直ぐに虜に成つて仕舞ふだらう

でもきつと、彼女は眞劍なのだ
赤の他人に消されるか、自ら消えるか
其のどちらが幸せなのか

甘い芳香は其の場に居た総ての腦天を刺激し、
椅子の上に乘つた彼女の目線にはもう何も映ら無い
其の主だけが、今も尚搖らめき續けてゐる

そして何時か、此の部屋は闇に鎖される
少女は動き出すだらう

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