+マニキユア+

2005年10月29日
+マニキユア+

如何してこんなに小さいの
控え目に着飾ってゐるのに

総てを抱え込む事が役目だと
君を置いて僕は外套を羽織つた
当然のやうに待つてゐた君と
縁側の猫

抱き締めた浴衣の残り香と
終つた時間
結局何を望んでゐたのか

+知らぬ君の目+

2005年10月26日
僕は君の中に何を見付けた?

君は僕の中に何を見付けた?

僕が抱いた「嫌悪感」
君に芽生えた「憧れ」
深層に在るのは同じ物?

嗚、吐気がする

嗚、胸騒ぎがする

その瞳は何方の物なんだ?
僕は立上がり、君は崩れた

+セルフ-ヘイトレド+

2005年10月26日
「僕等」なんて
一文字違いだからっていい気になって
「I」「we」なんて、英語なら
一文字だって合わないと云うのに
[セルフ-ヘイトレド/self-hatred/自己嫌悪]

※カタカナは水田がカタカナ英語読みしてみたものです。
バイオリンだけは棄てられなかった
僕はもう遺されてしまったのに
きっと彼の中で場違いに響くのだろう

人に認識されて始めて僕の存在があるなら
この意識は何と呼べばいい
虚像を映した人間の身体か

僕はもう遺されてしまったのに
彼の書いた革張りの本
染みになると言って涙さえ流せない

四弦は僕を置いて
不安をすべて音にする
滑るような指先が恐ろしく滑稽にみえた

口付けも
窓辺の霧も
調べへと変貌すればいい

遺された僕が彼の中で
聖母の様に言えばいい
彼が小さな頃思った様に
温かい人を抱いて生きて欲しい

君さえ居なければ僕は冷たい廊下で座り込んで
夜想曲を奏でられる
例え僕が小さな幼子の夢に出て来ても
君は笑って赦してくれるね

+My dearest friend+

2005年10月24日
When you smile,I am scared
I can’t smile like you

You are never cry,I am scared
I don’t know like you

When I smile,You smile,too
You can smile better than I

I am never cry,you know
You are kinder than I
狼の射る樣な視線
獨り善がりな猫
惡のに成りたくて蛇が唆した林檎
優しさを犬は隱した 
飛べるのに飛ば無い鳥 
乾いた魚には水が必要
影草は純白の鈴蘭
神樣が模倣した失敗作

僕等には選擇肢は無い

+縦横無尽+

2005年10月24日
+縦横無尽+
の仕業か
めどなく
を形創っているのは
てつもなく
はみじめじゃないか

+偶然の画廊+

2005年10月16日
私は、
坂の上から見下ろしていて
其処には奇麗過ぎる程理想的な街が在った
坂の下には黒い男の人影が有って
私の方を向いていた
煙る様な街並は男共々融けていて
私に其れを絵画の様に認識させていた
男が私を見ていたのか、其れは判らない
絵画は動かなかった
動けるのは私だけだったのかもしれぬ
私は駆け降り、風が戸惑った
風が凪いだという事は、時は流れたのだろう
男は動きだすと思われた
しかし其れは誤りで
男は絵筆が擦り付けた絵具だった
街は美しいまま其処に在った
私は走り抜けて行く
フォゲットミイノット、と声が聴こえた
涙は、何方の物か判らなかった

+遠い雨+

2005年10月8日

染み渡る様な
辺りは単色で
目を瞬いて(しばたいて)それを確めた
傘はなく、雨は濡らしていく
心地良く感じる自身が不思議だった
植物の恵みの雨
動物にも不可欠な水
人間だって生物だと思った
あの日綴った詩はぼんやりと残っている
きっとそれでよいのだろう

+無題+

2005年10月8日
今見たい空は
夏空か
小春日和か
秋空か
雨か
それさえ判らない
あの日の花火は美しかった
愛しい記憶は此処に
今見たい空は
まだ判らない

+雨+

2005年10月1日
雨が降つてゐた
風が強い
頭が痛い
報道を観てゐない
台風なのか
如何やら違ふらしい
私は不安だ
他の誰の所為でも無い
私は不安だ

+Sky give no answer+

2005年9月28日
この声は
届かない
応えてもくれない
でもこの空は包み込むように優しくて

こんな恋もあるかなと思った

+劇―ステージ+

2005年9月27日
きっとまた、
少しでも
空間を共有できるかな

一緒に、創って
一緒に、笑って

舞台の上では
別の人間だけど

今だってほら、
昔とは違う人間なんだし
また話せるようになったから
それでいいよ

脚本にある楽しさと
そこにはない楽しさを
束の間かもしれないけれど
精一杯やるべきだね

明日は必ず、一緒に立つよ

+言訳+

2005年9月20日
喧しさできっと
この虚無感を誤魔化している

そう、知っている
でも、癖になっている

直せないからきっと
迷惑なのを忘れようとしている

そう、知っている
でも、このままになる

悲しさできっと
何処かの岸辺で泣いてしまう

そう、知っている
So、離れられない

+懇願+

2005年9月20日
どうかどうか
戻って来れない程
遠くまで行かないで

僕は
あなたを連れ戻せる程
強くもないし
賢くもないのだから

僕を諦めさせないで

+共に+

2005年9月16日
まるで幼子の様に浮遊している
鳴り止んだ音の中に
予期せぬ静寂、戻ってくる騒音(ざわめき)
もう、歩かなければならない

さあ手を取って、

* * *

幸運にも、ヴァイオリンとギターのデュオ演奏を聴かせて頂ける機会があったので行って来ました。

素晴らしかったです。
耳とか頭とかそういう媒体を通してではなく、直に伝わってくる感じと言えばいいのでしょうか…。
洋楽、邦楽等、色々なジャンルの曲が聴けて本当に有意義な体験でした。

「言葉で表せない」はそれだけ「美しい」という意味で、素晴らしい事でもあると思うのですが、書く側としてはもどかしく思ったりもします。

前から好きだったヴァイオリンが弾けるようになりたい、それが無理でも何か弾ける楽器があるといいなと心から想いました。
まずはリコーダーの指づかいから思い出さなくては…(涙)。

因みにこの詩は、アンコール後の感動の中にいる時のイメージです。
普通に感想を書くのも大変だったので、詩はやはり難しかったですが、意外に素直に書けました。
まだまだ精進しなくてはいけないと、気持ちを新たにしました。

本当に楽しかったです。
演奏者の皆様を始め、たくさんの方々に心から感謝しています。
有難う御座いました。

+The space+

2005年9月14日
I can watch many many place on TV
And I have a sense
We can standing up
and have a possibility of this

That’s all

+蟋蟀+

2005年9月13日
なに故、君は此處で鳴く
地上とは無縁な、コンクリイトの道で
私は浮上出来るが、君はさうもいくまい
連れて行つてやらうにも
音のするはうには何も居ないではないか
唯無機質に壁が有るばかりだ
鈴の音だけが云ひ得ぬ部分に寂然と響く
最後の言伝に下駄を鳴らし私は去る
音だけでも未來永劫残せよ、と

※蟋蟀=コホロギ(コオロギ)
ネオンがまるで海のようだ
手を伸ばしても伝わるのは硬い感触
ニュースでは毎日のように映され、
自分を受け入れないのではないかと一抹の不安さえ憶える
こちらからは何も伝えられないのなら
いっその事虚像など映さないで欲しい
都会のネオンが冷たい雨のようだ

+シーグラス+

2005年9月11日
It loated away on the sea before

あのとき零れ落ちた物は
ビー球だったのか、ただのガラスの破片だったのか
きちんと確めておくべきだった

Even a flood tid cannot take back it

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