+鉄錆(てつさび)+

2005年9月11日
切れた唇に鉄の味を覚える時
私は過去を思い出す
坂を下り、
その勢いでここまで来た
もうすぐ進まなくなってしまうよ
ペダルに足を乗せたまま僕は

+雲壱つ無く+

2005年9月9日
此の空の青は何處に塗つてあるのでせう
手前なのでせうか、奥なのでせうか
私は何處に向かへば善いのでせう

+憧憬+

2005年9月9日
ただ使えるだけだよ
使える。それだけ

憧れなんて欲しくなかった

+懐古+

2005年9月8日
「xxxxx」
僕を呼ぶ声がする
「。。。。。」
僕はあの日ここに立っていただけなのに
嗚呼この虚無感
物語と戯曲は
私から何かを奪って行ってしまう
愛しければ愛しい程
魂はその中で快く舞い
嗚呼きっとこれが望む世界なのだと
歌う様に囁く
そして幕が降ろされた時から
旅立って行ってしまう
嗚呼間違ったのだ私は
奪われたのではなく自ら旅立ったのだ
嗚呼この虚無感
埋めようとするとまた次々と
その中へ旅立って行ってしまうのだ

+Dearest+

2005年9月5日
帰り行く烏を追う事も
小さな雀を手に取る事も出来ぬ私と謂う動物は
普段は文明を纏っているが
何も持たず獣の前へ放り出されれば
為す術も無く
喰い散らかされるだけだろう

そんな小さな私が
声を張り上げて叫ぶのは
遠い地の遠くしかし同じ空の下に居る
我が最愛の者に捧ぐ言葉なのだろう
私などの口から発するのは気が引けるが
私の持つ語彙にはその言葉しか見付からないのだ

+Invitation+

2005年9月4日
Lead me lead me
I want you to lead me to that world
Take away this feeling of nothingness
Even if you are not wanting
Your long and slender fingers tempted me
The finger of you who turn over the pages of the book
And the book which you were reading is
Tempting me
If you gaze at my eyes with your clear eyes
lead me to that world

+魔法+

2005年9月3日
逢いたくて追われ続けて
逢いたくて逃げ続けた

貴方が私に刺客を差し向けたから
こうしていれば何時か貴方に辿り着くかも知れないから
貴方と繋がって居られるから

逢いたくて追われ続けて
逢いたくて逃げ続けた

何の進展も無いのは解っている
それでも終える事は出来ない

この世で一番恐ろしい魔法

+一筋の光+

2005年9月2日
蝋燭の前
口を窄めて少女が止つてゐる

何を想い描いてゐる
もう消えかけた蝋燭に

部屋には甘い芳香が漂ひ、
夢見がちの者なら直ぐに虜に成つて仕舞ふだらう

でもきつと、彼女は眞劍なのだ
赤の他人に消されるか、自ら消えるか
其のどちらが幸せなのか

甘い芳香は其の場に居た総ての腦天を刺激し、
椅子の上に乘つた彼女の目線にはもう何も映ら無い
其の主だけが、今も尚搖らめき續けてゐる

そして何時か、此の部屋は闇に鎖される
少女は動き出すだらう
機械仕掛けの箱に
銀のスプウン

鳴らないオルゴオルに
プラチナのナイフ

絵画の中だけの階段に
銅のフォオク

其れだけで
私を喰べるには十分

+旅立ち+(一行詩)

2005年8月30日
+旅立ち+(一行詩)
今日ほど、空がひとつで好かったと思った事はない
* * *
写真は、自宅近影でDearestに撮らせて頂いた宝物です。
詩にピッタリだったのでUpしてみました。

+柘榴石色の光+

2005年8月28日
指先が生みだした蝶蝶は
柘榴石色の光を纏って
僕の前をひらひら、ゆるり、と
翔んで行った

+Loxx+

2005年8月28日
何も知らない
何も見えない
何も解らない

僕はこの言葉の前で
何時も無力だ

+一滴の水+

2005年8月28日
何が終れるのだらう
何が始まるのだらう

この一滴の水から

何が生れるのだらう
何が死すのだらう

この一滴の水から

微生物は既にこの中に居るのだ
ただ見えぬだけなのだ

私は
水から生れたのだと聞く

見えぬ物を信じぬ性質(たち)ではない

慥かに微生物は此処に居るのだ

+ダイアログ+

2005年8月15日
ごめんどうしても笑えなかった
あなたのためになると解っていて
それでも笑えなかった

+夏月(なつき)+

2005年8月15日
ねえお月様
あなたから
花火はどんな風に見えるのかな

花火大会の打ち上げ花火
お店で売ってる打ち上げ花火
恐る恐る、ねえ
隣にいる娘(こ)の顔を覗くの

オレンジ色に染まってさ
ねえまた次の夏もこうしているのかしら

ねえお月様
あなたから
私はどんな風に見えるのかな

ねえ笑えてなくても許してね
どうか責めないでね

ねえお月様
あなたから
私達はどんな風に見えるのかな

+閉籠もり+

2005年8月13日
独り部屋閉籠もり自己嫌悪
過去変化無しそれが常識
未来変化有りそれが希望
でも希望踏み潰したのは自身
そして独り自己嫌悪
怒り狂った馬鹿に嫌悪感
それが自分じゃ益々自己嫌悪
もうヤメなきゃいけないそれが義務
そして一週間後の夢は崩壊
そうして義務から独り閉籠もり
飢えた動物の転がる部屋
其処で独り閉籠もり

+ストーリィ+

2005年8月12日
閉じる事の出来ない本
ずっと僕を惹きつけて放さない

何時迄も
続く様なストーリィ

でも必ず終わりは来る
僕はそれまでこの本の中

君を探していよう

+bautiful+

2005年8月12日
綺麗だとか
美しいだとか
そんな言葉全部ひっくるめて
大空に放してしまいたい

そしたらきっと
帰って来れなくても
私を恨まないだろうから

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